『demonlover』@イメージフォーラム_0320

オリヴィエアサイラスという人が監督らしいけどそれはそれとして、ソニックユースが音楽やっててクロエセヴィニーも出てるみたいだし、まあたまにはこういうのもと思って見に行ったら始まってものの数十秒で睡魔が…。この手の作品=ITアニメホラーお色気スパイものにいまいち免疫が無いというか(いやほんとにこれら全部がまんべんなく中途半端に全部織り込まれていて笑いましたよ)、単に作品のクオリティの問題なのか。それにしたって大森南朋のあの程度の露出で「要チェック」とか煽らざるを得ない宣伝仕事はちょっといただけないと思いました。他にもっと主張すべきポイントはあるだろうにと思いますが。

『歓楽通り』


ライズ上映時に見た作品ですが、ふいに見たくなったので借りてきました。レティシアカスタの妖しい美貌とティムシットの丸っこい朴訥さがいいバランスを保って描写されています。それにしたってこの構図、そしてこの展開、しつこいくらいいつもルコントはこのパターンですが、今回はとりわけそのシステムが完成されている印象を受けました。メイキングを見るといろいろ分かって面白いです。

デュシャン展@横浜美術館_0320


いうまでもなく「泉」や「大ガラス」の存在感は十分に感じ取ることが出来たのですが、それ以外にも「階段を降りる裸体 NO.2」が良かった。それをリメイク(リミックス/シミュレーション)したリヒターの作品もまた然り。彼の初期の作品(絵画)の段階で既に何かが伝わってくるのですが、それが何かは分からない。で、そのあと「泉」を代表作とした"レディメイド"期に入り、そのあと「大ガラス」を中心とした時期などに移行していく。ちょうど今友人から椹木氏の本借りて読んでるのでその点でもおおいに参考になりました。

ラジュテ

ラ・ジュテ [DVD]
恥ずかしながら初見だったのですが、強烈でした。時たま出会うことが出来る、「勇気を与えてくれる映画」。勇気とはつまり、「あ、これでいいのか」とやる気を与えてくれる作品。
この手法において映画として成立しうる要件としては、脚本が堅固なものであることが求められていると思いました。第二に絵コンテ。第三に(というかこれは最低限ですが)美しい構図。これについてはタイトルバックの時点で何も問題が無いことがわかります。30分の短い作品ですが、完成度の高さではその辺で垂れ流されてる120min.前後の駄作より遥かに密度が濃いです。