あるいは、もしくは

http://www.nibroll.com/romeoorjuliet/Nibroll-Romeo_or_Juliet/Romeo_or_Juliet.html
セタパブのホール内に入って、あっ、と思い出したのは、『エレファントバニッシュ』by サイモン・マクバーニー。あの公演も、そういえば映像効果をふんだんに取り入れた作品だった。しかし今回のスケール、テクニックには劣る。
「こちら」と「あちら」、という世界観をとことん膨らませたといえばそれだけなんだけど、そういえば全体を貫くコンセプトがいつも非常にシンプルで明快であることがnibroll作品の特徴といえば特徴なのかもしれない。それをいくつものヴァリエで展開し、あるいはウラ焼きし、ときに転調させることによって場面を展開させている。ハコの大きさもあるがそれはさながらモネの大きな風景画を何枚も見ているような気分で、そこではディティルの些末な問題(ダンサーのスキル、発声など)はさほど気にならなかった。