地獄/煉獄/楽園

アワーミュージック [DVD]
アワーミュージック [DVD]
DVDにて。映画館で見たときと良い意味で印象が変わらず、近年の彼の作品の中ではとりわけ優しく、しずかで、しかし同時にどこか物悲しさを感じさせる。この作品の奥深くに彼のメッセージが秘められていることを忘れてはならない。滑らかなストーリーの運びと鮮やかな色彩の裏側には、非物質的な深い絶望感が隠されているような気がします。「デジタルビデオに未来を感じますか」という問いに無言で答えたJLGの、まったく変化を見せなかったその表情がそれを雄弁に語っていたように思われます。なぜか分からないけれど、「世界 [DVD]」がまた見たくなりました。「世界」は今いったいどうなっているんだろう?