アサノ変化

『乱歩地獄』

これも上旬に見に行ったものです。衣装を北村道子さんが担当していて、次来るときはトークショーに…と思っていたらそのあと病に倒れて淡い夢と消えました。
乱歩作品を4人の監督がそれぞれの嗜好で作っているのですが、主役(明智小五郎)は一貫してアサノが務めています。冒頭、竹内スグル監督の「火星の運河」に度肝を抜かれました。森山開次さんの参加の具合を確かめる余裕も無く、作品全体として襲いかかってくるドス黒い"迫力"(あとで調べたら音楽が池田亮司氏で驚きました)は一級品でした。PVやってると短い尺での瞬発力の類は自然と力がつきますよね。これもあとから思い出したのですが、TVシリーズの「濱マイク」でやまだないとが脚本書いて浅野が出てたやつって確か竹内監督だったような気がする(そしてわりと印象的だった用な気がします)。
実相寺監督のはオーソドックスな乱歩作品という感じで(狂ってたけど/成宮の演技はわりとよかった)、そのあとのVシネ系監督さんの作品はよくよく考えたらヒロインの女優の動きがもろVシネだなあと思ったらあとから興ざめしました(松田龍平にはいつまでも肩入れできないのですがもう少し様子を見てみます)。
最後の「蟲」はとりあえずたまき様様といった感じで、あの人と一緒に仕事できたらなあって思いますよね(感想放棄)。かといって「うそつき」ばっかり言わせるのもどうかと思いますが(見てますけどね)。
とにかく、4者4様の乱歩像が楽しめて、クオリティも高いので結構お得じゃないかと思います。(都内はテアトル新宿シネセゾン渋谷にて12/9 friまで)