『トニー滝谷』@目黒シネマ


試写から数えたら4回目くらいかしらん。しっかし『nobody knows』と2本立てって素敵ですよね(15日まで)。
ささやくようなピアノの調べと、切々とした語りと、右から左へゆったりと河のように流れ続けていくカットのシンプルな繰り返し、そのアンサンブルが、見ている者の心を解きほぐしていきます。主役の二人の演技力の深みの差とか(年輪の差なので責めようが無いですが)、見る回数を重ねるごとにわかってきたことはもちろん良くないところだけではなくて、最初は違和感があったセットでの撮影も、吹き込んでくる風や人物の向こう側に抜けて見える夜景など、狙った上での効果があるのだなあというのを理解しました。それと、トニーの子役の少年が非常に独特な存在感を放っていておもしろかったです。
そういえば、イッセー尾形が主役の「天皇」って日本で今後見れる可能性あるんでしょうか。無いなら無いで海外に見に行くので、はっきり知らせてほしいなあ、とか。