「eclectic」

現時点での彼の最新作であるこのアルバム、はじめはものすごい違和感というか抵抗があったわけだけれども(「球体」のときもそうだった)、今ではうちのitunesにしっかりおさまっていて「life」と共に自分の気持ちの波やそのときそのときの周りの風景にしっかりシンクロしてくる。ふらふらなよなよしているのだが(「ラブリー」PV参照)いつだってその立ち位置は明確、彼のアーバンブルーズはいつだって明瞭に響き渡る。ことごとく文学的すぎな文章の羅列ですが、とにかくこのアルバムの良さを自分で表現しようとするとふらふらしてしまいがちだったところに、最近「ミッドナイト・フットボール」に掲載されている菊地氏のレビウを読んで、タイトルから読みといていった彼なりの批評にいたく溜飲を下げた?ところだったのである。
そのレビウの部分でもちらりと出てくるように「どんなに某ちゃんねるチックな、嘲笑クールな子でも、FリッパーズとFィッシュマンズのことになるとマジになる」わけだが、この日の打ち上げの帰り道(上の項で省略しきってしまったけど、朝方まで25時くらいまで飲んでた後だらだら立ち話して、挙げ句の果てにファミレス行って朝まで下らない話を延々。WS期間中の飲み会は楽しかったのだが打ち上げはWSの中で唯一汚点を残してしまったような、勝負には勝ったはずなのに散々な印象を残して試合を終えた感じだった。そんなファミレスから帰りの山手線に乗ってもまだ世他話が終わらなくて正直うんざりしていた時)に突然Fリッパーズの話が出てきて、まあそれはいいとしてその発端となったのが「eclectic」の話題。アルバムの中の曲を少し聞いたという参加者の一人が「あれってどうなの?」と怪訝な感じで。「ドラッグとかに走ってないのかなって」それについてはまず否定しました。本人でもないのに断固否定しました。こんなに価値観の違う人と一緒にものづくりをしていたのかと思うと、まあそれはそれでおもしろかったり。
渋谷とかまで乗っていくほかの人たちよりひとあし早く降りて、爆音で「eclectic」聞きながら帰宅。これを作ってる人間がドラッグですか。まああり得ますかね。自分、ジャニスもボビーもマイルスもジョンレノンもみんな好きなんで、判定はできません確かに。風景は、不思議とやってこない眠気と、手許に残らない達成感、そしてあまりにも暑すぎる東の太陽。