とんかつ美学

豚カツ屋といえばご飯みそ汁キャベツがすべておかわり自由というのはおそらくどこの店でも当たり前なのだろうが、この"おかわり"をしたくなるような店というのがたぶん豚カツ屋の最低条件なのだと思う。
幼少時の豚カツ屋といえば「勝烈庵」が定番で(時たま父に連れて行ってもらっていた)、未だに豚カツといえば勝烈庵インパクトが強い。勝烈庵は横浜馬車道に総本店があり、店舗展開は神奈川県内のみの豚カツ屋なのだが、自分はよくダイアモンド地下街の勝烈庵に行ってはロースカツ一枚で御飯3杯、みそ汁2杯、キャベツ2皿は食していた。
齢を重ね、まい泉、かつ好、和幸などいくつかの豚カツ屋の味を知るようになったが、「"おかわり"したくなる」インパクトの点では勝烈庵を上回った店はまだ無い。(といいつつまい泉・かつ好は店舗に入ったことはなく持ち帰りしか食したことがないが)時代が変わったからなのか、自分が変わったからなのか、それともただ店が違うせいなのだろうか。そんなことを考えながら、この日は和幸で"さざんか"、お代わりなしで退席。