HOLGAが気になるきょうこのごろ 

展覧会情報アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌
東京国立近代美術館。金曜夜間ということでそれなりの人の入り。土日はもっと混んでいるのだろう。
しかし、1枚1枚にゆっくり向き合っていたいところを、ベルトコンベアーに乗せられたブタのように流れて行かなければならないのは本当に苦痛だ。もっと空いている時間に行けばよかった、とひたすら後悔。
とにかく枚数が非常に多く、基本的にそれらを横一列にぎっしり並べて展示していたので、角のところで必ず人が詰まってしまっていた。何年か前のICCでのティルマンスの展示みたく、枚数が多くても展示方法を工夫出来ないものだろうか、と思った。
リズムと構図を徹底的に重視した作風はヨーロッパでの作品に顕著で、世界各国で撮る作品は、よりジャーナリスティックな性格を強く表している。空間とバランスを一瞬で切りとるという意味では、非常に優れたデザイナー。
最後のスペースで流れていた'94年制作のドキュメンタリで、カルティエブレッソン本人が「ポートレートは苦手だよ」と言っていて、なんとなく安心。