耳も大人になった


ある光
1997年リリース。10年前はなんだかいろいろあったんだなあと感慨深くなります。今にしてみると、ソロ〜「仔猫ちゃん」〜NYへ向かう歴史の中で、オザケンは自分の足跡をしっかりと冷静に作品に落とし込んでいて、それは常に嫌味でないレベルのポピュラリティを獲得しうる上質なポップミュージックに仕上がっていたんだなというのが最近になって理解できたりして、彼の近作にしても、たぶんもっと後になってからきちんと評価されるんじゃないのかなと(もちろん今でも評価されていますけどね)。
刹那
刹那
でもって「ある光」はこのベスト盤に未収なわけで、今ヤフオクなんかで昔のシングル盤を見かけることもあるのですが、上のリンクのamazonを見てもらうと分かるように、なんというか大人げない値段がついていたりして、そもそもそれは8cmシングルであるからして、どうせなら再発を望む次第なのでした。
この「刹那」は収録曲がやたら少ない上に微妙な選曲で購入控え続けているのですが、最近になってレンタルしてみると、なんだかんだでアートワークが秀逸だったり(インナーの写真も良いです)、何度も聴いてると確かに全体でしっかりまとめられたチョイスだったり、世にはびこるベスト盤地獄とは一線を画したハイクォリティを目指した感じがうかがえます。それにしても、もう少し曲を入れてほしかったなあ、というのが本音ですけれど。