チェックポイント竹下景子

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スズナリにて当日券を購入して、竹下景子さん演じる「ヒロコ」さんがいくつかのチェックポイントに立ち会ってそして進んでいく様子を拝観して参りました。「だるまさん」を見た印象とどうしても比べてしまうのですが、風刺という観点からいっても、怒りという感情からいっても少しフォーカスがぼやけていて、東西ベルリンの狭間に屹立していた小屋をメタファライズして東シナ海に浮かべた意味がちょっと伝わりづらかった部分もありました。舞台中央に設置された小屋の役割が場面ごとに異なっていたのは明確だったのですが、もっと極端にそのことを明示しても良かったような気もします。
竹下さんは思っていたよりもずっと小柄で、とても身軽に、そして表情豊かに舞台を駆け回っていました。見終わって自宅に帰ってみたらちょうど衛星放送で「男はつらいよ」をやっていてヒロインが偶然竹下さんだったのですが、そこでの竹下さんは上品でおっとりした気品のある演技を見せていて、もちろん10年以上前の作品ですが、いろんな意味での時間差技を勝手に痛感してしまい、真のアクトレスは斯くあるべしだよなあと思った次第でした。
次の日にはケーブルテレビで懐かしの「クイズダービー」をやっていましたが、そこでの竹下さんはご存知の通り「永遠の2番手」として4枠で安定した回答率を維持していました。知性も兼ね備えてこそのプロフェッショナルなんですね。