とうとう本気で黒くなってきた

METALLICA
METALLICA
某ロックバンドが朝の民放ワイドショーに出てしれっと「この1枚がルーツです」と紹介してたり(世代的に、ボウイとかピストルズとかクラッシュとかはルーツとしてもはや古いらしい)、先日のWIREでもオーガナイザー氏が大胆に「ENTER SANDMAN」のリフをサンプリングしてフロアを湧かせてたり、単なる「名盤」の域を越えて時代の流れに乗った一枚になりつつあるような気がして、久々に借りてきて聴いてみました。今では「METALLICA」ってカタカナで入力しようとすると「米田利香」って出てくるくらい彼らと疎遠な生活してるわけですが(平穏です)、昔はHR/HMもかじってました(もちろん聴くだけです)。ともあれこのアルバムは今でも完成度が高すぎて本人達も越えられないという(そういうのが必ずありますよね)、方法論としてもこの1枚以降は完全にHRなんだけれど、微妙にHMの匂いが遺っている。そのさじ加減が絶妙です。
ところで昨今の大量再発投下(1)(2)雑誌企画に伴う「あれ?もしかしてもう90年代リヴァイル始まってる?」状態に関してですが、高校時代友人から借りてカセットにダビングして何度もリピートして聴いた音楽=自分にとっての90年代なわけで、巡り巡った今、街中やテレビの中から当時の音そのものや、それをもじった音が流れてくることは決して耳障りなことではなく、むしろ「元ジュディマリのボーカルの最近のトラック群はだんだんジュディマリ時代のサウンドの進化形になっていやしないか?」とか、前述の卓球のサンプリングとか、トムヨークのソロは何処へ向かうんだ(後述)?とか、とか、この先につながっていく流れとして見ていくといろいろ面白いなと思います。音楽だけではなくて他のジャンルにも飛び火したら面白いのに。というのは野暮な発想でしょうか。