ほんっと、誰か殺してくれないかしら

黒い十人の女 [DVD]
メディアばかりが先走って加熱してしまった感がありありの五輪報道(これで女子フィギュアまでメダルがとれなかったらCXはどんなリアクションするのか、そっちの方が逆にみものです)。そのウラで深夜にひっそり、いやちゃっかり、いやばっちりテレビ東京でこーんなのやってたので、ひさびさに拝見致しました。
陰影とトリミングの絶妙さが光るカメラワーク、粒ぞろいのアクトレス(今じゃいろいろな意味で想像できない声の高さではしゃぐ中村TMOさん、今より百万倍早口な岸田KYKさん、肝が据わりっぱなしの山本FJKさん、などなどなどなど…)、兎に角情けなさいっぱいに「屑の中の屑」をさらっと演じている船越EIJIさん(主役の名字が「風」というのもまた粋なのです)、とにかく、いくら監督自らの手によるものと言えども、リメイク版なんてとてもじゃないけれど見れやしれないのです。「ポリーマグー」にも近い一種の洒落っ気も持ち合わせていますが、それ以上に、日本の社会における男女の関係性をしっかり指摘していたりする点が、この映画をここまでの作品にさせているような気がします。