雀の涙

らくだの涙 [DVD]
らくだの涙 [DVD]
日曜日に、DVDを。On sunday , the DVD. 単に英語にしただけです。ご覧の通り、ジャケも、それからメニュー画面も駱駝のアップで、それはもう心温まるファンシーメイキングな映画かと思いきや、どっこいお話は一筋縄ではなく、「母子家庭」「育児放棄」などといった深刻なテーマが根底に、海のように広がる砂漠の中にまみれて横たわっていました。らくだやひつじ達の様子や、彼らとともに生きる人々の暮らしぶりが静かに描写され、その中で家族(4世帯、パオで同居)が自然と纏っている独特の空気が、監督(名前が独特すぎて忘れてしまいました。パズーとか、オジーとか、そんな響きの名前)2作目の「ナンサ」に直接通じていて、やっぱりこの手法=河瀬的アプローチ(萌の朱雀)は効力を発揮するんだよなあ、特にアジアの、特に女性の監督において、などと思ったのでした。メイキングにはその特殊なドキュメンタリー的ドラマ性が彼らの日々の生活の中から自然とにじみ出るようにまさに「生まれる」様子が記録されていて、生ものを取り扱っている分並大抵の労力では作られ得ない作品なんだなということを知りました。ちょっと犬使ってファンシーぶったり、ちょっとCG使って愉快ぶったり、する前にまずは「ナンサ」を見てほしいです。