夜光性の生き物ばっか

  
先週末は拠ん所のない理由でメタモその他を断念して、空いた時間に近所のお祭りを覗いてきました。この界隈ではそれなりに有名なお祭りで(と言って話が通じる人と全く通じない人がいるのはつまりあれだ、『ひまわり』のソフィアローレンとか『青春の殺人者』の原田美枝子がすばらしいと話してもわかる人と全くわからない人がいるのと大体同じですよね)、老いも若きもものすごい人だかりが車を通行規制して露店もどきとか出しちゃったりとかしてなんだか気分は夏フェスみたいな感じでした。
阿波踊りっていうから結構おちゃらけた軽い感じなのかと思ったらどっこい、「連」(暴走族でいうところの「チーム」ですね)ごとに大太鼓が4〜9人、鼓も2〜4人、それと横笛隊、小さい銅鑼みたいな鐘を持った2人、がリズム隊となって作り出す音は、もはやリズムとか音頭と言うよりは「ビート」に近い迫力がありました。それらは地響きのように腹の底から鳴り響いてきて、変幻自在にパターンを変えていくという、一種のハードコアミニマルインダストリアルトランステクノミュージックなわけなのです(適当に単語をくっつけてるのではなく、ほんとにこういった要素が混在してるんじゃないかと思えたのです)。
踊り子さん達(お子もいる)の統制された動きとかけ声、画一化されたメイクと表情(オールウェイズ笑顔)、そういった外見的要素はおしなべてマスゲーム的印象を受けるのに、それらが「ビート」の上に散らばっていく過程で独特な高揚感が生まれていたのがなんとも不思議でした。その辺りは見てて「DR9」のアプローチと何かが自分の中で連関したなあという気がします(詳しくはネタばれにもなるし今更という気もするので割愛)。なんにしても交通費0円で飲み代だけでいいもの見れました。来年こそはメタモーとハシゴできたらなあ、とか。