south beans

08/12〜08/15、『建築/サウンド/パフォーマンス』WS@南豆製氷所跡地。
    
(正面入り口。去年の3月くらいまでは操業していたとか。/裏口付近。/裏口。ここから製氷室に入れる)
バスで3時間かけて着いた下田は雨もすっかり止んでいて、というかすっかり夏気分でちゃっかり観光地していて、なんだかこんなところに機材抱えて我々は何しにきたんだろ、とりあえず海行きません?ビール飲みません?とか思いつつも現地を下見。思ったよりまともな状況/深刻な状況でした。(3月に別件の企画が入った関係で整っている部分もあるけれど、ひどい部分になるともはや芸術表現なんて一昨日来やがれの域でした)
    
(今年3月の別件プロジェクトで少しリノベーションされている製氷スペース。/黒い手すりはそのときに設置されたもの。/正面エントランスの天井。)
とりあえず…以下適当に、えととりあえず初日。打ち上げ行ったことしか覚えてないです。「潜水艦」をもじった店の名前だったけど漢字は忘れました。
2日目。というか次の日が発表。芝居でいうゲネ日。この日は朝から作業してたのかな?良く覚えてません。プロジェクタを運び込んだり氷に映写したり、DV設置したりとかしてるうちに夕方になって、進行状況のプレゼンでエトインの有村さんに「竹をそのままでやるのはどうしてか」という主旨のことを聞かれ、そのあと夜に何人かに手伝ってもらって部屋の中の竹という竹(当初から置き去りになっていた、以前のインスタレーションに使われていたもの)を搬出し、そのあと夜を徹してビール片手に舞美の鏡作り、そんな感じだったと思います。
  
(製氷室。手前左が自分たちの使用スペース。/ネコ。)
3日目。現地の祭りと日程が重なっていて、宿が神輿の通り道に面していたので、神輿が太鼓を凄まじい音量で打ち鳴らして通るからには目が覚めない訳にはいきませんでした。ということでこの日も確か8:30頃起床、でもって9:00作業開始。床を掃いて動線確保して氷台用のオブジェを中央に設置、それからテグスを張る作業に入った所でお昼をまわっていたと思います。これに時間がかかってしまい結局予定の半分しか鏡が吊れず、作品としても満足のいくものが出来ませんでした。システムとしても、もう少し反応の分かりやすいパッチが組めなかったのかどうかが反省点として残ります。
  
  
(製氷室の一部屋。湿気と黴臭さを伴った凄まじい不快感あり。冷遇というか、パリーグでいうところの楽天みたいな)
朝からほとんど何も口にしていなかったのでコンビニでおにぎり買ってビールでとりあえず小休止、していたら裏口からチンドン屋が侵入していくところに遭遇。別の参加者が促したらごく自然に、吸い込まれるように中にはいっていきました。製氷所は地元の人にとっては異質な存在ではないのですね。
  
(歌うチンドン屋。/入るチンドン屋。)
このあと簡単に撤収作業、時間ギリギリで銭湯に駆け込んでそのあと七輪打ち上げに参加したものの、もはやくたくたでビールも入らんし食事も進まない状況、しかしそこであまり飲まなかったのが功を奏してその後復活、深夜防波堤まで行って(途中通った風洞の美しさ!)帰りコンビニ寄ってコースも見事制覇しました。
最終日は遊んでいただけなのでここに書くことはないのですが、とりあえずエメラルド色の海に30分だけいられたのでとても幸せでした。終戦記念日の黙祷を下田の海で捧げるとは思ってもいませんでしたよ。
砂浜には現地の建築家の人と、製氷所を保存する会の人も一緒に来ていて、その人の「ハコをハコとして使ってほしくなかった」「東京から下田に何かを持ち込むのは簡単だけど、私たちは下田から東京に何かを持って帰ってほしい」という言葉が大変印象的でした。前者は、製氷室の小部屋とか、そういった仕切りを取っ払って何かをやりたいなと森下で漠然と考えていた自分の考えにリンクするものだし、後者の発言も、グループの話し合いで議題に上ったことだったので、正直なにも言い返せず、夏、ってな感じでした。
蛇足ですが帰りのバスが激渋滞、プラス都内に入ってからの激しい雷雨で、なんだろなあ、都内に戻ったってホントいいことないよなあと思わされたのでした。ということで日にちも押し迫って参りましたのでknzwにも馳せ参じたいと存じます。