NDP

小学校のとき、クラブ活動という部活のゆるい版みたいなサークル活動に4年から入らなければならず、当時はどのクラブにも興味がなかったのだけれど、一つは入らなければならなかったためとりあえず入ったのが鉄道クラブでした。そこで出会ったのは、土日になるとカメラ片手に近くの線路群(東海道線やら横須賀線やら、ブルトレ、相鉄、踊り子、とにかくあるとあらゆる電車が走りまくっている線路が7,8本横並びで、いわゆる国道一号線状態)をまたぐ歩道橋へ集団で向かい、電車の写真を撮って自慢し合ったりするいわゆる「テッちゃん」の存在でした。自分は電車が何となく好きで入ってみただけなのに、彼らにとりあえず話を合わせようとしてみたがどうしても彼らの世界には入っていけず、一言でいうとちょっとしたカルチャーショックでした。以来、電車の絵を描くとその絵が車両の中に飾ってもらえるコンテストに入賞したりとか、電車をモチーフにした映画を撮ったりとか(一つ目と二つ目のエピソードの間に20年くらい月日がたっていますが、その間も電車への愛情は決して変わることなどなかったのです)、いわゆる空想的な「テッちゃん」としてその道を邁進しているというわけです。
彼らは電車の写真を撮るときに必ずといっていいほど切符を買い、なぜか乗らずに記念に持ち帰ります。つまりコレクターです。これもなんというか、びっくりまんチョコみたいにはじめから「収集の対称」として付与されてはいないものをコレクトするという行為自体が新鮮というか斬新というか、その時点ではやっぱり理解不能でした。
そんなこんなできょうのNDPはわりと興味津々で見ていたのですが、なんですかねあれは。まさに子供だましも甚だしい。私見ですが、切符はあくまで旅の象徴であって、そこにニュースなんか乗っかってほしくなんか無いのです。例えば、ちょっとひとりになりたいな…とか思って信州か山陰か奥飛騨かどこかそのあたりに来て、ふと在来線の切符を買ったら「愛知県で母親と中学生の娘行方不明 無理心中か」とかわりにリアルな情報が乗っかってたりする訳ですよね。すごく嫌じゃないですか。というか、そこまでして情報が欲しいんですかね。もしもそこで有益な情報を得たとして、そういうのを実用的っていうんですかね。すごく疑問です。もしもその切符にいいニュースしか載せないっていうんなら、それこそ情報操作の賜物であって、許されることではないと思います。あとそのスリットは大人に向けて何の意味があるんでしたっけ。ああ頭に来すぎて忘れました。