Princess Mononoke

自然と人間の関係という点では完全に「風の谷」の焼き直しな訳だけど、絶対的な虚無感が全体を覆っているのは明らかに時代を意識しているのだろう。ヒロインが完全に自然界に引きこもってしまい、最終的にそこから出てくることもしない=物語として何の解決もみないあたり、絶望的な状況は常にそこに在るという悲しいメッセージを突きつけられたような。青き衣の少女に救われるロマンチシズムなんて欠片もないわけで。結局のところ、「生きてるんだから、なんとかなる。」というアシタカの言葉ですかね。要は。蹈鞴場の人もそういってたし。
というか全く感情移入できない一番の原因は、サンの声ですね。何度目か忘れたけど今回観て初めて気がついた。もうちょっと迫り来るものがないと。ぜんぜんうすっぺらいですわ。