ブレヒトへの憧憬、再び


ときの忘れもの、は…ふとした手違いというか行き違いからお流れ。またの機会へ。

今考えるとそうまでして今日見るべきだったのかという懸念もありつつ、内容に関しては文句のつけようがなく。>『DOGVILLE』

今までの作品のようにほぼシナリオだけでヒロインを囲い込んでいくのではなく、舞台美術的な環境を極度にミニマリズム化した特殊なシステムを作り上げ、その構造に主人公を追い込んでいく様を観客に見せていく。しかしその様子はいかにもあからさまであり、手法を見せつつもあくまで物語の展開で引き込ませるというバランスの妙が感じられた。その点が今までのトリアー作品に見られた「主人公いじめ」に終始していた部分からの進歩、あるいは飛躍だったように思う。