ウサギ、あるいは法被を着たタダのおっさん

今の稽古場はとあるスタジオの2Fなのだけれど、1Fには伊藤キムさんや本谷有希子さんのカンパニーがそれぞれ稽古していて、その緊張感を共有するだけでも足を運ぶかいがある。近藤芳正さんがロビーで放つオーラといったら、あれは確かにちょっとした小宇宙だ。
今日は早めにスタジオをあとにして、渋谷の某居酒屋へ。運で繋がった線というのかなんというか、フランス人監督L.Cの隣に座る機会を得る。はばからずもへべれけになった氏にいくつかテクニカルな質問をぶつけ、わずかな時間に得たかすかな興奮を静かに噛み締める。
テーブルの向こうでは、主演の俳優氏が、祭りの終わった宮大工のような法被を着て呑んだくれていて、もはや撮影のときとは別人のようにそこには妖気のかけらもない。

そのあと2軒バーをハシゴして帰宅。しかし、アルコール摂取するにしたがって英語力がどんどん落ちるのはこれ、どうにかしたいところ。