生々しさ

キャンディーの色は赤。 (Feelコミックス)
いままでの彼女の作品全般にいえることだけど、今回はとりわけ、濃縮された重み、深みの切迫さがある。月イチで読んでたときはまだそれほど感じなかったんだけれど、単行本でまとめて読むと、例えばキムチを、ちょっとずつよりもまとめて一気に食べた方が辛みが増すように感じるのと似ている。何がいいたいのかというと、非常に痛々しい(ラヴ)。線のタッチは以前と比べてどんどんシャープになってるんだけど、それはつまり削ぎ落とされていってるなにかがあるわけで、結果、ベタのこの上なく絶望的なことといったら、ほかに類を見ない。
昨年の秋に連載を止めて以降、ほとんど描いてないみたいだけれど、「ハルチン2」なんかほんとに出せるのか?という疑問と同時に、出すことで何かを保てるのならそれでいい、という期待もある。