高級密閉型ヘッドホンを私に!!!!

Sensuous
Sensuous
たとえば、誰かの部屋や、喫茶店で鳴っているのに似つかわしい類の音楽があります。一般的にはヒーリングとかムード音楽とか言われたりもする、そんな類の、差し障りのない「音楽」。しかし、いわゆる"ヒーリング"や"ジャズ"(例えは何でもいいのです)とこのアルバムが異なる点は何かといえば、部屋の中から外に持ち出したときに、街の風景や行き交う人々の情景と音がなぜかぴったりフィットしてしまうところです。その微妙な皮膚感、それはこの時代に都市に生活しているものの息づかいそのものであって、そんなものはTOWERやHMVののような騒々しい場所で試聴しても、なかなか聞こえてこないような気がします。
例によってシングルのときはあまりピンと来なかったトラック群が、アルバムの中ではそれぞれの役割を与えられていて、聴いていてなんとなく納得してしまいます(毎回そうです)。シングル曲とB面曲と穴埋め曲でアルバム作ってる数多のアーティストに勝手に捧げたい気分です。