おせあにあ

medulla


開会式。8年前のモハメドアリをなぜか思い出しながら、入場行進を眺める。と、突然「世界的に有名な女性歌手」(NHKアナウンサー注釈)びょーくが登場してなにやらテーマ曲を歌い始める。アトランタのときは確かグロリアエステファンが「free」とかいう曲を歌ってたような、まあいわゆるその手の賛歌系(しかし、こうまでシドニーの記憶が欠落してるのはなんでだろう)。これ用に特別に書き下ろしたのだろうか、いやとにかくこのタイミングでびょーくがでてきたことのインパクト!去年(FRF)といい今年といい夏の大イベントに現れて大観衆の心を奪っていくのですね。彼女の足下で大きな布を広げる選手団の人たちが、うらやましいんだか可哀想なんだか(彼女の姿が見えてないから)わからなかった。
オフィシャルサイトいって調べてみたら、歌った曲「oceania」は確かにオリンピックのために書いた曲なんだけれど、今度でるアルバム「メダラ」(もうすぐですね)にも収録されるらしい。「楽器で音楽を作ることに飽きてしまったの」という彼女は、声でアルバムを作ることにしたそうです。それを読んで、同じコンセプトでも電気(「voxx」ね)が言うのとびょーくが言うのとでは当たり前だけど響きが全然違うな、とか思った。電気における"声もの"アルバムっていうのは、なんだか来るところまで来てかなりキワもの的な印象だったわけだけど、びょーくの場合は逆に(いろんなアーティストの参加もあったりして)いろんな可能性を感じさせてしまう。ロバート・ワイアットとか、普通に楽しみなわけで。まあ悲しいけれど、生き様の差なのですかね。もちろん電気も好きですけど。見てください。この目つき、この表情、このイメージですよ。これが生き様。もうついていくしかないわけなのです。